【随時更新】デマや誤解の多い会計年度任用職員に関するQ&Aまとめ

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何気なくYahoo!知恵袋をみていると、会計年度任用職員に関する質問が少しですが掲載されており、どれどれと覗いてみると、微妙に間違っている情報が多いことに驚きました。

「会計年度任用職員は昇給がない」
「会計年度任用職員はボーナスがない」
「会計年度任用職員は短時間勤務で良い」 などなど

 

こういった情報が多く散見されますので、一つ一つ誤解を解いていきたいと思います。

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【前提1】正しい知識は総務省の「マニュアル」にある

そもそも論ですが、正しい知識を得ようと思えば、まずはネット情報ではなく1次情報に当たるのが間違いないです。

会計年度任用職員は総務省が大枠を定めており、改正地方公務員法や「会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアル 」(マニュアル)を確認するのが間違いないです。

なので、以下の答えはすべてマニュアルに基づいて回答しています。

 

【前提2】会計年度任用職員は「バイト」ではない

これまでの臨時職員は、官公庁のアルバイトみたいな扱いでしたが、会計年度任用職員の場合は、しっかり身分が規定されており、地方公務員法の対象となっています。

それにしっかり面接や書類審査を経て合格する人を、バイトみたいな扱いにはしないのは普通に考えてわかると思いますが、ネットではいまだに会計年度任用職員を臨時職員と同じと考えている人も多いです。

 

【前提3】会計年度任用職員制度の趣旨は非正規公務員の処遇改善!

最後に大事なことを言えば、今回の地方公務員法改正による会計年度任用職員制度は、あくまでも非正規公務員の処遇改善です。

というのは、非正規公務員は全国的に増えており、もはや自治体にとって非正規公務員無しには業務は回らないといっても過言ではありません。

しかし、これまでは国が抜本的な処遇に関する整理をしてこなかったため、専門知識がある非常勤職員を、まるで臨時職員のような扱いとしてきた自治体もあったのです。それに、正規公務員には普通にあった育児休暇や、産前産後休暇が無い、ましてはボーナスも無いという自治体が多く存在したのです!

このような状況を重く見た総務省が、この度設計したのが、会計年度任用職員というわけです。しっかり、改正法の趣旨に書いているので、以下に抜粋しときますね。

地方公務員の臨時・非常勤職員は、総数が平成28年4月現在で約64万人と増加しており、また、教育、子育て等様々な分野で活用されていることから、現状において地方行政の重要な担い手となっています。このような中、臨時・非常勤職員の適正な任用・勤務条件を確保することが求められており、今般の改正を行うものです。

(中略)

従来は、制度が不明確であり、各地方公共団体によって任用・勤務条件等に関する取扱いが区々でありましたが、今般の改正によって統一的な取扱いを定め、今後の制度的な基盤を構築することにより、各地方公共団体における臨時・非常勤職員制度の適切な運用を確保しようとするものです。

 

 

では、以下では具体的なQ&Aをみてみます。

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会計年度任用職員は昇給がない?

これはよくある誤解で、会計年度任用職員をこれまでと同じ臨時職員や嘱託職員と考えていることから生まれるのですが、ちゃんと会計年度任用職員は昇給があります。

そもそも、厚生労働省の「同一労働同一賃金ガイドライン」において、正規と非正規で不当な差別をしてはいけないとしているのです。

昇給であって、労働者の勤続による能力の向上に応じて行うものについて、通常の労働者と同様に勤続により能力が向上した短時間・有期雇用労働者には、勤続による能力の向上に応じた部分につき、通常の労働者と同一の昇給を行わなければならない。また、勤続による能力の向上に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた昇給を行わなければならない。

 

つまり、勤続年数に応じて非正規公務員である会計年度任用職員も昇給しなくてはいけません。実際、マニュアルには以下のように記載されています。

昇給について、勤続による職業能力の向上に応じて行おうとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同様に勤続により職業能力が向上した有期雇用労働者又はパートタイム労働者に、勤続による職業能力の向上に応じた部分につき、同一の昇給を行わなければならない。また、勤続による職業能力の向上に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた昇給を行わなければならない。

 

なので、会計年度任用職員だからといって昇給をさせないという取り扱いは、そもそも総務省の指針に反するのでダメです。よって、会計年度任用職員は、昇給できます。

それに昇給の関連でいえば、会計年度任用職員も人事評価の対象となります。

新地方公務員法上、会計年度任用職員は、常勤職員と同様、任期の長短にかかわらず、あるいは、フルタイムかパートタイムかにかかわらず、人事評価の対象となります。

よって、今までのような非正規公務員と同じように扱いではないのです。

 

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会計年度任用職員は、ボーナスが無い?

非正規公務員はボーナスが無いというのも、よくある誤解ですが、これもちゃんと期末手当はあります。なお、勤勉手当はまだ国も決めてないので、自治体も見送っています。

問14-1 新地方自治法において、会計年度任用職員に対し、期末手当を「支給することができる」こととされているが、これは任期が相当長期にわたらない場合など一部の会計年度任用職員を対象外とする余地を残したものにすぎず、仮に期末手当を支給しないこととした場合、地方自治法又は地方公務員法に反するという理解でよいか。

 

確かに「支給することができる」であって、支給しなくても違法にならないから、支給しなくていいんじゃね?という解釈をする自治体もあるようですが、総務省は以下のように回答しています。

 

会計年度任用職員に期末手当を支給しないことが、地方自治法に反すると解されるものではないが、臨時・非常勤職員の適正な任用・勤務条件を確保するという改正法の趣旨や、新地方公務員法に定める情勢適応の原則や均衡の原則から、以下の国家公務員や民間の労働者をとりまく情勢を踏まえれば、一定の会計年度任用職員に対し、期末手当を支給すべきものと考えられる。

 

ここでポイントは、あくまでも会計年度任用職員は、臨時・非常勤といった非正規公務員の処遇改善ですので、期末手当を出さないというのは趣旨に反するんですよね。なので、期末手当を支給するのが、そもそもの筋なのです。

 

会計年度任用職員は、短時間勤務のみ?

これも多いのですが、会計年度任用職員は、短時間勤務のみではありません。そもそも国の整理でも「フルタイム」と「パートタイム」に分かれているのです。

 

確かに短時間勤務の職種もあるのですが、フルタイムの非常勤職員も多くいますので、非常勤=短時間勤務と考えるのは、公務員の現場を知らない人だと思います

よって、すべての会計年度任用職員=パートタイムは完全な誤りということです。フルタイムの職種もあるのです。

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会計年度任用職員は育児休業が無い?

会計年度任用職員を非正規公務員と同じように考えて、育児休暇もないと考えている人が、民間の非正規社員の人ほど考えがちですが、そこは公務員!ちゃんと非正規でも育児休暇が保障されているのです。

これは大事なのでもう一度言います。

会計年度任用職員は「産前産後休暇」「介護休暇」「育児休業」すべて取得できます。

 

会計年度任用職員が、産前産後休暇、介護休暇、育児休業について、その取得要件を満たしている場合には、
・ 会計年度任用職員の任期の末日(任期の末日が年度末である場合には、年度末)まで取得することができ、
・ 翌年度に再度の任用がなされた場合には、改めて取得することにより、年度をまたいで当該休暇、休業を継続することができます。

この場合において、再度の任用により、改めて条件付採用期間が設定されることとなりますが、条件付採用期間中であることをもって当該休暇、休業の取得が妨げられるものではありません。なお、任命権者において、実地での能力の実証が不足していると考える場合には、①イ(エ)のとおり、条件付採用期間を延長することが可能です。

 

むしろ、これまでの臨時職員の処遇が最悪だったのです。育児休業も取れないという処遇がまかり通っており、その点が問題だったのです。なお、育児休業したからといってリストラした場合は違法です。地方公務員法育児休業法に違反しています。

 

問11-1 育児休業をしている会計年度任用職員を再度任用しなかった場合、不利益取扱いに当たらないのか。

○ 育児休業をしている職員であっても、再度任用する際には改めて能力の実証を行う必要があり、結果として再度任用されなかったとしても、そのことのみで不利益取扱いに当たるものではない。
○ しかし、再度任用の際に、例えば育児休業をしている(していた)ことを理由として任用しないこととする取扱いは地方公務員育児休業法第9条に照らし認められない。

 

なので、これまで育児休業が認められなかったことから言えば、かなりの処遇改善ですね。

※一方で、緊急の場合のみに任用される「臨時的任用」については、これまで通り育児休業が認められておらず、地方公務員法育児休業法の適用除外ですので、注意が必要です。

 

会計年度任用職員は退職手当が無い

今回の会計年度任用職員の成立で、大きな進化はフルタイムの会計年度任用職員については、退職手当が支給されるという点です。なお、パートタイムの会計年度任用職員はこれまで通り、雇用保険を通じて失業手当が支給されます。

○ 退職手当
退職手当については、常時勤務に服することを要する職員について定められている勤務時間以上勤務した日が18日以上ある月が、引き続いて6月を超えるに至った者で、その超えるに至った日以後引き続き当該勤務時間により勤務することとされているものは、職員とみなして、退職手当を支給することとされており(職員の退職手当に関する条例(案)第2条第2項及び職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例(案)(昭和37年9月29日自治丙公発第20号)附則第5項)、この支給要件を満たす場合には、各地方公共団体の条例に基づき適切に支給する必要があります。

 

読者のみなさまから寄せられた質問にお答えします。

フルタイムの会計年度任用職員となると副業が禁止となる?

現在学校の嘱託用務員として働いています。午前7時半から午後16時までの勤務をしています。おそらくフルタイムの会計年度任用職員にあたるかと思います。同時に週3放課後児童支援員の副業もしていますがフルタイムの会計年度任用職員となると副業が禁止となってしまうのでしょうか?色々みたところ許可を得れば可能なのでしょうか?教えてください

 

ご質問ありがとうございます。

結論をいえば、フルタイムの会計年度任用職員となれば、公務員と同じ扱いとなり、守秘義務が課されますので副業は禁止となります。

逆に言えば、パートタイムの会計年度任用職員だけ副業が可能ということになります。

もちろん、正規公務員と同じく株式投資や不動産投資といった部類については、一定現dのがありますが、フルタイムの会計年度任用職員も可能です。

よって、フルタイムの会計年度任用職員が副業をしようと思えば、許可が原則的に必要となりますね。

 

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会計年度任用職員も定年がある?

正規職員は定年がありますが会計年度任用職員にも定年はあるのでしょうか?

会計年度任用職員は、名前の通り「会計年度」単位の任用となります。

よって、再任を妨げないとはなっているものの、基本的に会計年度(1年間)単位での任用となります。

なので、そもそも毎年「退職」ともいえますし、再任をされなくなった時点が「退職」といえます。

ただ、自治体によって濃淡はありますが、人手不足の職場であれば、会計年度とはいってもずっと再任されるでしょうね。

 

ボーナスを支給するために毎月の賃金を20%カットと言われた

私が勤務している市役所ではボーナスを支給するために年収を変えずに毎月の賃金を20%カット、フルタイム任用職員ではなくパートタイム任用職員にするといわれました。従わないと雇い止めにすると脅されています。私だけです。納得がいきません。どうすればよいのでしょうか。

 

これは全国的に問題となっている点ですが、ボーナスが支給されるとなっているものの、純粋に年収が増えるわけではなく、月収を下げることでボーナスを支給するわけですね。

まさに朝三暮四といったところです。

 

ボーナスを支給することは、すでに総務省が定めていますので、当局としても財源を捻出するために月収を下げざるを得ないところでしょう。

 

ここは辛いところですが、年収ベースでは変わらないとはいえ、月収が下がるわけなので、非常に厳しい所ですね。

しかし、やむなしといったところでしょう。

 

有給消化後に休暇を取った時点で来年度継続不可?

会計任用フルタイム採用予定ですが 有給休暇年間10日を使い果たした場合ですが 11日目以降の休暇を取った時点で 来年度継続不可となるそうです これまでは、有給消化後は 減給扱いでした。。 子供が四人いるので、子供の病気 学校行事で、有給が足りません。

 

正規職員の場合は、新規採用職員でも20日間が与えられますが、会計年度任用職員は任用期間に応じて与えられる日数が変わります。

 

そもそも、有給以上に休みを取ったことを理由に雇い止めとなるのは、ちょっと問題かなあと思います。

 

やはり会計年度任用職員の処遇は正規職員に比べて劣っていると言わざるを得ません。

 

もしも職場に労働組合があるならば、そちらに相談してみましょう。先ほど指摘したように有給以上に休んだからといって雇い止めとなるのは、おかしいと思います。

 

会計年度任用職員に関する質問募集しています。

最後に本記事は随時更新です。会計年度任用職員に関する疑問質問にお答えしますので、疑問点があれば、下記の問い合わせフォームがお問合せください。

また、労働組合や人事担当者など、会計年度任用職員に関する情報提供も募集しています。正しい会計年度任用職員に関する情報を広めましょう!

 

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会計年度任用職員については、以下の記事でもまとめていますので、興味がある方はご覧ください。

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