「妊娠したら会計年度任用職員になれない」が間違っている理由

 

本ブログでは会計年度任用職員に関する疑問を受け付けており、不定期で答えているのですが、結構ある質問が妊娠中の臨時職員の方からの問い合わせです。

そこで、今回は妊娠や出身を控えた臨時職員(会計年度任用職員)の方からのご質問にと答えていきます。

 

今日のブログのポイントは

・妊娠したら会計年度任用職員になれない?

・妊娠したら雇い止めになる?

 

といった点で書いていきます。

 

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妊娠したから会計年度任用職員になれない、は大間違い

 

では、実際に届いたご質問を紹介します。

 

現在非常勤で勤務しており、年末から妊娠しております。

 

通常ですと5月の終わりから産休育休にはいりますが、また改めて会計年度任用制度のせいで面接、4月からの雇用が危ういと言われてます。 まだ応募面接は始まっておりません。

 

いつもですと産休育休はいただけてましたが、今回はあなたが休んでる間にまた他の人を探さなくてはならないとむこうは切る気満々です。

 

今も妊娠しながらも働いているというのに、こちらには仕事の落ち度もないのになんだか悔しいです。産休育休制度があることは知っていますが、このような場合やはり切られるのでしょうか。

 

というご質問がありましたが、似たように出産を控えた妊娠をしている臨時職員の方もご質問がありました。

 

現在嘱託職員(4月からは会計年度任用職員)です。

 

今年の5月までの予定で昨年の5月より育児休業を取得する予定でした。 会計年度任用職員制度への移行に従って育児休業は3月までしか取れない、試験に応募して4月に復帰をしないといけないと上司より言われました。

急だったのでどうしたら良いのが分からずにいます。 この場合育児休業は上司の言う通り、3月までで切り上げないといけないのでしょうか?

 

もう一つ紹介します。

 

これまで2年と2ヶ月、市役所の非常勤職員として専門職で働いてきました。これまでは最大8年間雇用継続されるとされ、わたしより短い期間しか働いていなくとも産休育休をとれた職員がいます。

 

私事ですが、3月11日に出産を控えており、これまでの雇用形態のままであれば何の問題もなく産休育休が取れたはずですが、令和2年4月から会計年度任用職員となることで、来年4月から働くことができない職員を再雇用出来ないと言われ、育休が貰えない可能性が高いとわかりました。

 

育休が貰えない上に、職を失えば保育園も入りづらくなり、我が家の経済的損失は図りしれません。 子供が出来たタイミングだけで、ここまで不利益を被らなければならない状況になかなか納得ができず、すがる思いでメールをしました。 そもそも会計年度任用職員は非常勤職員の処遇改善を目的とされているのに、わたしは不利益しかありません。 何とかならないものなのでしょうか。

 

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妊娠を控えて非常に不安な気持ちだと思います。

にもかかわらず追い打ちをかけるように、出産を理由として雇い止めを仄めかされているのは、個人的にも怒りを感じます。

 

しかし、ご安心ください。

 

まず結論ですが、妊娠を理由として会計年度任用職員と採用できない、もしくは産前産後休暇を使えないというのは、大間違いです。

 

理由は以下の通りです。

【間違っている理由1】地方公務員法改正法の趣旨に反するから

【間違っている理由2】男女雇用機会均等法に反するから

 

では、以下では個別に解説します。

 

【間違っている理由1】地方公務員法改正法の趣旨に反するから

 

まずもって、今回の会計年度任用職員の導入は、地方公務員法の改正があります。

 

そんな改正法の趣旨において、育児休暇についても示されています。

会計年度任用職員の休暇については、労働基準法に定める年次有給休暇、産前産後休業、育児時間及び生理休暇を制度的に設けるとともに、国の非常勤職員との権衡から必要な休暇を設けるなど、確実に制度の整備を行うべきであること。

加えて、会計年度任用職員の育児休業については、地方公務員の育児休業等に関する法律が適用され、対象となる職員の要件等を条例で定めることが必要となることから、確実に育児休業に係る条例の整備を行うべきであること。

 

なので、会計年度任用職員にも産休や育休は整備しなければならないとされています。

 

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【間違っている理由2】 男女雇用機会均等法に反するから

 

次に、妊娠を理由とした雇い止めは、地方公務員法以前に「男女雇用機会均等法」に反します。

(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
第九条 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。
2 事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。
3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第二項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
4 妊娠中の女性労働者及び出産後一年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。

 

なので、妊娠しているから会計年度任用職員になれないというのは、そもそもおかしい話ですので抗議しましょう。

 

妊娠を理由に雇い止めを言われたら組合を利用しよう

 

もちろん一人で人事課や当局に抗議するのは不安だと思います。

だったら、一人で抗議するのが不安という場合は、職場の労働組合に相談しましょう

また、職場に労働組合がなければ、自分が住んでいる街の自治労でも自治労連でもいいので、労働組合に相談しましょう。

労働組合であれば、労働基準法や地方公務員法、今回紹介した男女雇用機会均等法といった労働者の権利を守る法律に精通しているので、心強い味方になるでしょう。

 

また、会計年度任用職員も労働組合に加入できるので、今後も雇用に不安定を感じるならば、労働組合に入っておいて損はないでしょう。