地方銀行というと、ぶっちゃけオワコンな印象を抱きがちですが、実は配当利回りが高い銘柄が多いことはご存知でしょうか?
銀行株でもメガバンクと違って値動きも無いので、じっくり投資をしたいという人には、実はおすすめだったりします。
そこで今回は、10万円で買える地方銀行株トップ30をランキング形式で紹介します。
10万円以内で買える地方銀行株ランキング30
では、さっそく10万円以内で買える地方銀行株のベスト30を紹介します。
なお、株価については、2021年3月12日の終値を使用しています。
順位 | 銀行名 | 現在値 | 予想配当利回 |
30位 | 豊和銀行 | 638円 | 1.57% |
29位 | 伊予銀行 | 683円 | 2.05% |
28位 | 中国銀行 | 945円 | 2.33% |
27位 | 東邦銀行 | 240円 | 2.50% |
26位 | 九州フィナンシャルグループ | 476円 | 2.52% |
25位 | 静岡銀行 | 868円 | 2.53% |
24位 | 筑波銀行 | 192円 | 2.60% |
23位 | 栃木銀行 | 192円 | 2.60% |
22位 | 千葉銀行 | 735円 | 2.72% |
21位 | 百五銀行 | 340円 | 2.94% |
20位 | 山陰合同銀行 | 540円 | 2.96% |
19位 | 高知銀行 | 833円 | 3.00% |
18位 | じもとホールディングス | 819円 | 3.05% |
17位 | 八十二銀行 | 392円 | 3.06% |
16位 | 琉球銀行 | 815円 | 3.07% |
15位 | 北洋銀行 | 305円 | 3.28% |
14位 | 群馬銀行 | 387円 | 3.36% |
13位 | 南日本銀行 | 742円 | 3.37% |
12位 | 南日本銀行 | 742円 | 3.37% |
11位 | ひろぎんHD | 696円 | 3.45% |
10位 | 山口フィナンシャルグループ | 734円 | 3.54% |
9位 | コンコルディア・フィナンシャルグループ | 456円 | 3.73% |
8位 | 四国銀行 | 797円 | 3.76% |
7位 | 西日本フィナンシャルホールディングス | 794円 | 3.78% |
6位 | 山梨中央銀行 | 905円 | 3.87% |
5位 | 富山第一銀行 | 307円 | 3.91% |
2位 | 大東銀行 | 705円 | 4.26% |
2位 | 池田泉州ホールディングス | 176円 | 4.26% |
2位 | めぶきフィナンシャルグループ | 258円 | 4.26% |
1位 | フィデアホールディングス | 136円 | 4.41% |
10万円以内で買える地方銀行株で最も配当利回りが高かったのは、金融持ち株会社のフィデアホールディングスでした。
また、偶然ですが、「大東銀行」「池田泉州ホールディングス」「めぶきフィナンシャルグループ」の3企業の配当利回りは同じ4.26%でした。
では、以下ではトップ5の高配当の地方銀行株について、さらに紹介します。
10万円以内で買える地方銀行株ベスト5を紹介
第5位 富山第一銀行
「富山第一銀行」は富山県富山市の地方銀行である
配当利回りは3.91%であり高い利回りです。
なお、銀行名は富山第一銀行ですが、第二地銀です。
2020年通期の自己資本比率は11.75%という水準であり、8%以下が危険水域と言われていますので、安心ですね。
なお、残念ながら株主優待制度は、富山第一銀行はありませんでした。
第2位 大東銀行
「大東銀行」は福島県郡山市に本店がある第二地方銀行です。
配当利回りは4.26%であり高い利回りです。
ネット証券最大手のSBIホールディングスが筆頭株主となったことが話題ともなりましたが、今後の地銀再編に加わる可能性も高い地方銀行です。
福島県郡山市が本拠の第二地銀、大東銀行は29日、ネット証券大手のSBIホールディングス(HD)が同社株式の17.14%取得し、筆頭株主になると発表した。筆頭株主の不動産会社から保有株の大半をSBIに譲渡するとの連絡があったという。SBIは同じ第二地銀の福島銀行と資本業務提携したばかりで大東銀には驚きの声が広がった。
大東銀行の自己資本比率は10%台を回復しており、リーマンショックと東日本大震災で弱った財務基盤も戻りつつあるようです。
【朗報】大東銀行は、株主優待制度があります!
大東銀行に預金がある株主(100株以上)を対象に、預入時の1年もの「スーパー定期」の店頭表示金利+年0.10%となります。
まあ、もともとの定期預金の金利が低いので、そんなにメリットは感じませんが、大東銀行に定期預金がある人は良いかもしれませんね。
第2位 池田泉州ホールディングス
池田泉州ホールディングスは「池田泉州銀行」を傘下にもつ、大阪市北区に本社を置く金融持ち株会社です。
配当利回りは、4.26%という好配当です。
自己資本比率は、2020年9月末で9.69%と、8%は超えているものの、ちょっと不安が残る水準です。
【朗報】池田泉州ホールディングスは、株主優待制度があります!
保有株数と保有年数によって、もらえる株主優待の種類は異なりますが、2,000株以上、3年未満の保有で2,000円相当のカタログギフトがもらえます。
第2位 めぶきフィナンシャルグループ
「めぶきフィナンシャルグループ」は、「常陽銀行」と「足利銀行」を傘下に持ち、栃木県と茨城県はトップのシェアを持ちます。
配当利回りは、4.26%という好配当です。
規模としては、地銀最大手の「コンコルディア・フィナンシャルグループ」と、第二位の「ふくおかフィナンシャルグループ」に次ぐ、業界第三位という存在感です。
また、証券会社最大手の野村證券が筆頭株主という特徴もあります。
【朗報】めぶきフィナンシャルグループは、株主優待制度があります!
1000株以上保有している株主には、2500円相当の茨城県と栃木県の特産品がもらえます。そして、10000株以上では、6000円相当の茨城県と栃木県の特産品がもらえます。
第1位 フィデアホールディングス
10万円で買える地方銀行株ランキングで、第一位となったのは、山形県の「荘内銀行」と秋田県の「北都銀行」を傘下にもつ「フィデアホールディングス」でした。
配当利回りは、4.41%という非常に高い利回りでした。
ただし、自己資本比率は、9.26%という水準であり、ランキング2位の池田泉州ホールディングス同様に、やはり不安が残ります。
なお、フィデアホールディングスは株主優待はありませんでした。
【参考】10万円以内で買えるメガバンク「三菱UFJフィナンシャルグループ」と比較
ここで参考までに国内三大メガバンクである「三菱UFJフィナンシャル・グループ」「三井住友フィナンシャルグループ」「みずほフィナンシャルグループ」の配当利回りを確認します。
銀行名 | 株価 | 配当利回り |
三菱UFJフィナンシャル・グループ | 594円 | 4.2% |
三井住友フィナンシャルグループ | 3,996円 | 4.75% |
みずほフィナンシャルグループ | 1,605円 | 4.67% |
このうち、10万円以内で買えるメガバンクは、三菱UFJフィナンシャルグループのみです。
配当利回りについても、第二位のめぶきフィナンシャルグループと同水準ですので。単純に比較すると、ブランド力や規模が圧倒的な三菱UFJフィナンシャルグループもありかなぁという気もしてきます。
ここで、10万円で買える地方銀行株トップ5と三菱UFJフィナンシャルグループの株価を比較します。
銀行名 | 株価 |
三菱UFJフィナンシャルグループ | 594円 |
富山第一銀行 | 307円 |
大東銀行 | 705円 |
池田泉州ホールディングス | 176円 |
めぶきフィナンシャルグループ | 258円 |
フィデアホールディングス | 136円 |
大東銀行のみ株価は上回っていますが、残りの地方銀行の方が株価も低い金額で買うことができます。
なので、少しずつ買い増しをしていこう、予算上あまり買えないという人なら、地方銀行は良いかもしれません。
次に、それぞれの予想PBRで比較してみます。
銀行名 | 株価 |
三菱UFJフィナンシャルグループ | 0.46倍 |
富山第一銀行 | 0.21倍 |
大東銀行 | 0.23倍 |
池田泉州ホールディングス | 0.23倍 |
めぶきフィナンシャルグループ | 0.31倍 |
フィデアホールディングス | 0.23倍 |
そもそも銀行株のPBRは低いのですが、今回の高配当地方銀行トップ5は、三菱UFJフィナンシャルグループよりもさらに低いPBRということで割安だといえます。
地方銀行株は、配当利回りだけでなく安定性もチェックしよう
株式投資の醍醐味の一つは、配当金という不労収入を取得することです。
地方銀行株のメリットは、メガバンクのような値動きも少ない一方で、低位株のように気軽に投資ができること、さらに、地元の地方銀行ならば投資を通じて応援することができることです。
しかし、地方銀行はご存知の通り、地方経済の動向に左右されますので、人口減少をしていく地方において、地方銀行株をメインの投資先にするのは、少し危険です。
今回紹介した、フィデアホールディングスは、自己資本比率の観点からもやはり不安ですし、総合的に考えると、個人的には、地方銀行業界第3位の「めぶきフィナンシャルグループ」に魅力を感じました。
今後、地方銀行も再編の波に飲み込まれるわけですが、うまく利用すれば、配当金だけでなく、株高を狙うチャンスもあるかもしれません。
高配当投資という観点では、日本たばこ産業(JT)のように、6%台の高い配当利回りの株式もあります。
値動きに左右されずに、配当金を手に入れるというライフスタイルは、やはり良いもんですよね。