穐田社長がいなくなってから、すっかり株価がだだ下がりになってしまっているクックパッドですが、ぶっちゃけ投資価値は薄くなっております。
今のところは、投資価値は個人的に感じませんが、それでもクックパッドは、国内レシピサイトの最大手としてのブランド力もあって、注目している企業なので、本日はクックパッドについて書きたいと思います。
クックパッドの基礎情報
クックパッドは株価はしょぼくても、なんやかんやで国内最大手の料理レシピサイト「クックパッド」の運営企業です。
料理レシピサイトといえば、クックパッドというぐらい、そのブランド力は非常に高いといわざるを得ません。
直近の営業成績(平成29年度)です。
売上収益 | 134億円 |
経常利益 | 53億円 |
当期純利益 | 34億円 |
ROE | 15.7% |
予想配当利回 | 配当無し |
これだけみると、売上収益134億円に対して、経常利益53億円ということは、非常に儲かるビジネスモデルといえます。
ネット企業なので、仕入れもないし、レシピ情報もユーザーが無料で提供してくれるものですので非常に旨みのある商売といえますね。
それでは、クックパッドはどこで儲けているかといえば、クックパッド内にある広告収入と有料会員の会員収入が大きな柱です。
では、直近のクックパッドの業績を見てみます。平成30年の第3四半期決算です。
以下は平成30年の第3四半期の決算状況です。
会員収入 | 63億円 |
広告収入 | 23億円 |
その他事業収入 | 7,400万円 |
その他メディア事業収入 | 1,100万円 |
この営業成績は前年同期でみると、かなり悪化しています。特に営業利益は半減しております。クックパッド側は事業拡大のための人件費の増加を原因としております。
今後の事業拡大を見据えて採用数を増やしたことでコストが増えたとのことで、今後のクックパッドとしては海外市場に拡大していこうというものです。
しかし一番の収益の柱である有料会員については、最近頭打ちです。
かつては右肩上がりで会員数が増えていたのですが、伸びしろがなくなってきた感じです。200万人は突破できるのでしょうか。
穐田社長を追い出したのが失敗だった?
かつて、クックパッドには穐田誉輝さんという凄腕経営者がいて、当時は株価が右肩上がりでした。実に株価が5倍となったわけですから、その手腕の凄さがわかります。
しかし、その穐田社長の経営方針に不満を持っていた創業者の佐野陽光さんに事実上追い出されました。その後は、市場は落胆して株価も現在まで見事に右肩下がりです。
「佐野氏陣営による事実上の解任でした。穐田氏は続投するとみられていただけに、社内は一時混乱に陥り、穐田氏の社長復帰を求める動きまで生まれたほどです。さらに、穐田氏の社長退任直後、クックパッドの株価は急落。同社株は15年8月に上場来最高値の2880円をマークしましたが、穐田氏退任後にジリジリと下落し、現在では900円前後と3分の1まで下落した状態です。この株価が、穐田氏の抜けたクックパッドに対する市場の評価を如実に物語っています」
ちなみに、穐田社長はその後、不動産サイトのオウチーノを買収し、次にみんなのウェディングも買収し、今年は持ち株会社「くふうカンパニー」の会長となっています。
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クックパッドの最近の株価
綺麗な右肩下がりですね。2016年から保有している人は、最悪でしょうね。
このトレンドでは、今後株価が回復する予兆はなさそうですし、会員数は一定抱えているとはいえ、将来に不安が残ります。
クックパッドは、営業利益率が高いことから、優秀なビジネスモデルなのですが、株式市場は評価はしていないようです。むしろ、将来的には衰退していくと考えているのでしょう。
そんなクックパッドですが、私自身はあえて100株は保有しているんですね。というのも、クックパッドって、株主優待がお得なんですよね。自炊や料理をする人だったら、クックパッドの株式を持っていて損はないと思います。
クックパッドはブランド力はやはり一定在りますので、どこかの企業が買収に乗り出す可能性もあります。特にくふうカンパニーの穐田会長が買収に乗り出してほしいという思いがありますしね。
とはいえ、料理レシピサイトといえば、今競争が激化している業界ということもあり、特にクラシルやデリッシュキッチン大きくユーザーを伸ばしています。
今後、クックパッドも新しい取り組みを行わないと、競合に追い抜かれる可能性もあるわけですから、クックパッドは「オワコン」と言われないように、頑張ってもらいたいですね。