総務省が推進する社会貢献活動型の副業のメリットとデメリットは?

公益性の高い副業 公務員

 

総務省がついに、地方公務員の副業を推進するように、地方自治体に通知を出したことが話題となっています。

これまでの、職務専念義務でガチガチだった公務員の働き方が変わりつつあるんだなあと評価できる点はあります。

しかし、総務省の推進する副業というのが、営利目的ではなく、あくまでも「公益性の高い」ものという条件がついています。

 

そこで、今回は

・総務省が地方公務員の副業推進を通知した理由

・地方公務員の公益性の高い副業を行うメリット

・地方公務員の公益性の高い副業を行うデメリット

 

のポイントごとに解説します。

 

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【異例の対応】総務省が地方公務員の副業推進を通知

 

極めて異例ですが、総務省が令和2年1月10日に全国の地方自治体に対して、地方公務員が公益性の高い副業に従事できるように基準を明確化するように通知をしました。

 

地方公務員、副業しやすく 人手不足で初の要請―総務省

総務省は、副業を希望する地方公務員の後押しに乗り出した。報酬がある活動に参加する場合、自治体の許可が必要となるが、「公益性が高い」など、認める際の具体的な基準を示している自治体は4割未満。このため、副業をしたくても二の足を踏む職員が多いのが実情で、分かりやすい許可基準を作るよう求める通知を10日付で出した。
同省がこうした副業の環境整備を促す通知を出すのは初めて。深刻な人手不足を受け、障害者支援など地域活動の担い手として地方公務員の活躍が期待されていることが背景にある。
地方公務員の副業は法律で原則禁止されているが、自治体が認めれば行える。同省によると、2018年度は4万1669件の副業が許可された。神戸市や福井県、長野県が報酬を伴う地域活動への参加を促す仕組みを創設するなど、各地で副業支援の動きが出ている。
ただ、副業を認める際の基準がある自治体は19年4月時点で39.3%にとどまる。明確なルールがないと職員は申請しにくいため、通知は具体的な基準を作るよう要請。「公益性の高い活動であること」「副業先と関わる業務を担当していないこと」などを条件としている自治体もある。透明性を確保するため、作成後の公表も求めている。
副業には長時間労働を助長し、普段の業務に悪影響を与えるとの懸念もある。通知は副業先の仕事内容の定期的な確認も要請している。

 

約6割の自治体が地方公務員の副業の基準が不明確

 

総務省が平成31年4月1日に実施した「営利企業への従事等に係る任命権者の許可等に関する実態調査」によると、全国的にみても副業に関する基準を明確にしている自治体は、4割にとどまっています。

 

許可基準の有無
都道府県407
指定都市173
市区町村6461,075
合計7031,085

 

言い換えれば、6割の自治体が、副業に関する基準が不明確ということです。

 

 

総務省が想定する「公益性の高い」副業の一例

 

総務省が地方公務員に担ってもらいたいとする「公益性の高い」副業のジャンルは、大きく分けて

 

・社会貢献活動

・その他

に大別できます。

具体的な活動についても、地方公務員の社会貢献活動に関する兼業についてに記載されています。

 

社会貢献活動…以下の活動を想定

・伝統行事や地域イベントの振興に関する活動
・地域ブランドや地場産品のプロモーション活動
・地域の防災、防犯に関する活動
・スポーツや文化芸術活動の指導・支援
・教育や若者自立支援に関する活動
・住民の生活支援や福祉に関する活動
・環境の保全や監視に関する活動
・移住者受入れや定住促進に関する活動 等

 

その他の兼業…上記の社会貢献活動に該当しないもの

・農業(自家消費を除く)
・不動産の賃貸
・その他の家業の手伝い 等

 

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公務員でも可能な「社会貢献活動」の兼業(例)は、以下のとおりです。

 

なぜ総務省は地方公務員の「公益性が高い」副業を推進するのか?

 

 

総務省の通知は、基本的に法的拘束力はないものの、地方自治体に対するインパクトは相当強いので、おそらくほとんどの自治体では、副業に関する基準が明確化されるでしょう。

では、なぜ総務省は地方公務員に対して、公益性の高い副業を推進しているのでしょうか?

 

その理由として考えられるのが、以下の3点です。

・地方で進む人手不足

・民間企業の副業推進トレンド

・地方自治体の財政難と人件費抑制

 

では、これらの理由について、一つひとつ解説していきます。

 

【理由1】地方で進む深刻な人手不足

 

今回の報道でも触れられているように、地方は現在、深刻な人口減少に見舞われています。

特に介護や福祉分野は、高齢化により需要が増加している一方で、人手不足のために、供給が全く追いついていない状況です。

また、人手がどうしても必要な農業分野についても、同様に深刻な人手不足に直面しています。

このように、公益性があるものの、人手不足で機能不全に陥っている分野に対して、兼業を推進しようというのが総務省の思惑です。

 

【理由2】民間で進む副業解禁トレンド

 

公務員の副業推進は、ここ最近始まったトレンドですが、民間企業では所属する社員が副業をすることは、昔から認めていました。

 

副業を認めている有名企業(一例)

・ロート製薬

・サイボウズ

・ソフトバンク

・ソニー

・リクルート

・NTT

 

数上げればきりがありませんが、日本を代表する大企業は副業・兼業が当たり前に認めているんですね。

そんな中、やっと動きの遅い行政も腰を上げたというのが実際のところです。

副業を認めることで、多様な働き方を認めていこうというトレンドが、やっと公務員のフィールドにも導入されてきたということです。

 

【理由3】地方自治体の財政難と人件費抑制

 

私の見立てでは、総務省が、地方公務員の多様な働き方を推進するというのは、あくまでも「タテマエ」であり、本音は財政難だと思います。

先ほど述べたように、公益性のあるものの、人手不足の分野については、本来的には行政支援が必要な分野ということです。

福祉や農業、子育て支援といった分野は、まさに公益性が高いので、行政が担う十分な理由があります。

 

しかしながら、人口減少に伴う税収減少、団塊の世代を中心にした社会保障費の増大によって、財政が硬直化しています。

そんな状況において、国も十分に地方に対して、財政支援ができない状況です。

 

結局、財政難に陥った地方自治体がまず着手するのは、最もリストラしやすい公務員の人件費。

実際、最も行政改革が進められた小泉政権下の「三位一体改革」から、公務員の数や人件費は、全国的にみても圧縮されています。

正規公務員の数を減らす一方で、給与が低い非正規公務員を増やして運営しているのが、今日の地方自治体の実態なのです。

 

よって、公益性の高い分野については、無報酬もしくは低賃金でも動いてくれる「兼業公務員」に担ってもらおうというのが、総務省の魂胆というわけですね。

 

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公益性の高い副業のメリットとデメリットを解説

 

では、ここからは、地方公務員が公益性のある副業を行う際のメリットとデメリットを解説します。

 

【メリット1】社会貢献活動をする使命感や達成感

 

これは、公務員として働くうえでも共通しているですが、社会に役立ちたい、困っている人を助けたいという使命感がモチベーションとなっています。

特に公務のフィールドというのは、一般的に民間が担えない分野、つまり儲からない分野ですので、行政が担う必要があります。

民間の主戦場である市場システムではフォローできないからこそ、公共団体が担うことで、国民の生活を保障しているのです。

 

しかし、実際のところ、公務員として働くと社会貢献や地域に役立っているという実感がないときがあります。

例えば、総務部門は法令や手続きといった、重要な職務だけども、住民と関わることがないために、社会に役立っているという実感が湧きにくい部門もあります。

 

そこで、公益性のある副業をすることで、普段の公務では味わえない住民との関わりや、達成感を得られる機会に出会えるというわけです。

 

達成感や喜びを得ることで、つまらない公務から解放されたリフレッシュ感が得られるのでしょう。

 

【メリット2】異業種交流を通じて、視野やアイデアを広げる刺激になる

 

公務員の世界は、とかく閉ざされた世界です。

公務員業界のルールが、一般的な世間の非常識であることもあり、杓子定規に凝り固まった思考回路になりがちです。

しかし、公益性のある副業を通じて、公務員以外の異業種の方々と関わったり、直接住民と触れ合うことで、新しい視点や考え方を得ることができます。

 

やはり住民サービスを担うからこそ、直接住民に触れて、民間で働く人々と対等にかかわることで、地域課題を解決する答えを見出せるチャンスにつながるわけですね

 

【デメリット1】公益性のある副業の大半は低賃金もしくは無報酬

 

基本的に、公益性のある分野というのは、基本的に経済性でみると、あまり魅力的ではありません。

もしも、経済的に魅力的な分野であれば、企業がビジネスとして参入するのですが、利益率が低いからこそ、ボランティアやNPOといった団体が担うわけです。

 

だから、単純に報酬狙いで公益性のある副業を行うと、思ったよりも稼げずに、「残業をして時間外手当を稼いだ方がマシ」ということになります。

あくまでも、公益性の高い分野は、営利目的ではない、ということを肝に銘じる必要があります。

 

【デメリット2】時間の切り売りとなって長時間労働のリスクが高い

 

公益性の高い副業は、冒頭で示したように「福祉」や「農業」といった分野を総務省は想定しているように、基本的に労働集約型のモデルです。

 

つまり、自動的に収入が入ってくるような株式投資やブログのような知識集約型のモデルではないということです。

 

よって、本業でも残業があったり、ストレスが多い中で、休日も公益性の高い副業を従事することは、やっぱり疲労が蓄積されやすくなります。

もちろん、公務では味わえないリフレッシュ感は味わうことができますが、それでも、結局は時間の切り売りとなっているので、注意が必要です。

 

【まとめ】公益性の高い副業の前に公務をしっかりやろう

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総務省が地方公務員に公益性の高い副業を推進していますが、

そもそも、公益性の高い仕事を普段からしているわけで、無理してダブルワーク的に公益性の高い仕事をする必要はないと思います。

 

むしろ、公益性のある副業を行う前、まずは自分が担っている公務をしっかり行う方が、良い面もあります。

もちろん、公益性のある副業を行うメリットとして、凝り固まった公務員マインドを解きほぐし、地域課題の解決策を見つけるきっかけになるでしょう。

 

しかし、私は公務員だからこそ、あえて営利性のある副業についても一部認めても良い思います。

これからの行政は、やはりビジネスマインドを持った職員も必要ですし、いかにして少ない財源をマネジメントとして、住民ニーズにこたえるか。

クラウドファンディングや公共施設マネジメントといった、民間活力を使う能力がこれからの公務員には重要なスキルになると思います

 

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いわば、公益性の高い低いに関わらず、様々な分野があります。

参考までに下記の記事で公務員の副業についてまとめています。

 

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