私もTwitterを最近よく利用して思うのが、公務員は本当に辞めたいと思っている公務員が一定数いるということです。
Twitterで「公務員 辞めたい」と検索すれば、多くのtweetにおいて、公務員を辞めたい、もしくは辞めましたという類のモノに溢れています。
個人的には公務員を辞めたきゃ早く辞めた方が良い、と思う立場なのですが、冷静さを欠いて公務員を辞めるのは、ハイリスクです。
公務員を辞めたい公務員の2つのタイプ
公務員を辞めたい!と思う公務員は、2種類に大別できます。
まず、地方の厳しい現状を冷徹に見据えて、自分のキャリアを手堅く築いていこうという公務員です。
この類の公務員は、そもそも独立精神が強く、右に倣えの前例主義の仕事よりも、自分自身で新しい付加価値を生み出していきたいと考えます。
それに社交的で庁内外のコミュニティに属しており、交友関係も深いので人脈も多くあります。
逆に、このようなメンタリティの公務員であれば、逆に出世することができず、公務員の世界では異質扱いされて、排除されてしまうかもしれません。
このような素質を備えた公務員であれば、斜陽産業の公務員という職業に見切りをつけるのは納得です。
もう一つが、単に公務員の仕事に嫌気がさして、もしくは職場の人間関係に嫌気がさして、辞めたい人公務員です。
別に自分で何かを始めようとか、そういう前向きな話ではなく、単純に今の職場環境が嫌で嫌でしょうがないのです。
これもある意味で、公務員という仕事のやるせなさに気づいてしまった結果なのかもしれません。
その結果、心を病んで休職してしまう恐れもあります。
まあ、どっちが理由でも公務員を辞めたいという気持ちに変わりありません。
しかし、共通しているのは、公務員を取り巻く環境はこれからも悪化していくということです。つまり、公務員は辞めるも地獄ですし、残るも地獄ということです。
辞めたら残るのは「雇用」か「起業」の2種類の道?
では、公務員を辞めたとして、明日からどう生きていくのでしょうか?
曲がりなりにも身分保障がある公務員の世界を離れて生きていくわけですから、覚悟は必要です。
まあ、公務員を辞めた後の進路は2つです。
雇用されるか?起業するか?
という違いです。
さらに細分化すると、以下ののように分類できます。
・民間企業に転職する。
・別の役所で公務員になる。
・起業する。
しかし、起業をして自分の実力でビジネスを立ち上げて、自立で食い扶持を作るというオプションは、雇用されて賃金を得るというオプション以上に難易度が高いです。
最近のビジネスは、YouTuberになったり、ブロガーになったり、情報商材を販売したり、インフルエンサーになったり、いずれにしてもインターネットに関連したビジネスですね。
しかし、誰でも簡単に始められるビジネスということは、参入障壁が低いということなので、すぐにレッドオーシャンになってしまう熾烈なビジネスということです。
公務員の場合は、「現状では」約40年間は雇用という形で食い扶持が保障されますが、起業は当たればデカいですが、保障がありません。
雇用によって、無一文になるという「不安」からは解消されますが、煩わしい人間関係という「不満」が残ります。
一方で、起業によって気の合わない同僚に囲まれる「不満」からは解消されるでしょうが、無収入状態になってしまう「不安」が襲います。
しかし、本当に「雇用」と「起業」という2元論なのでしょうか?
真面目な公務員が見落としがちな「第3の道」
公務員を辞めたいと思っているのに、辞められないというのは、雇用を失うという恐れがあるからです。
公務員という働き方や地方自治体を取り巻く環境は、厳しい状況です。
とはいえ、私自身は幸か不幸か、公務員という働き方が大変気に入っています。
給料は低いものの、職場の人間関係にも恵まれておりますし、年次有給休暇といった休暇制度も十分です。
さらに、社会的にも公務員というステータスは地方では絶大です。
このように公務員という身分を前向きに評価すれば、公務員であり続けるのも悪くないとは思いませんか?
今回の記事は、「公務員を辞めたい!」という公務員でも、何となく職場の人間関係が嫌とか、仕事が面白くないといった消極的な理由で公務員を退職したいと考えている人に向けて書きました。
やっぱり、何の展望や見通しが無いのに公務員を退職するのは、非常にもったいないです。
しかし、もったいないといっても、今の職場環境に嫌気がさしているわけです。
だからこそ、「雇用」か「起業」かの2元論の思考のフレームから抜け出さなくてはいけません。
そこで提案したいのが、「雇用」と「起業」の中間に属する第3の道です。
その第3の道こそ、「副業」なのです。
雇用という安定した身分を享受しつつ、起業という青天井の収入の利点も活かせる。これこそが、副業の最大の強みなのです。
それに、将来的に起業を目指しているのであれば、まずは副業で体力をつけるべきでしょう。
いきなり大海原に飛び込むよりも、まずはプールで泳ぎの練習をした方が現実的ですものね。
ブログだって、ビジネスに必要な集客スキルを磨くことができます。(効果的なキャッチコピーや需要のあるテーマ選定など)
「いやいや、公務員は副業禁止だからブログはダメだろ」
このようなマインドこそ、思考のワナにかかっているといえます。
じゃあ、ブログの広告を貼らずに初めてみればいいのです。
それに、ブログを始めるまえに、バレたらとか、副業禁止とか気にしてても、何一つ前に進めません。
【まとめ】真面目なつもりで実は頭が固いだけ?
結局のところ、公務員を辞めたいと考えている公務員は、実は問題設定が間違っているだけかもしれません。
先ほどの「雇用」か「起業」かといった2元論といったものですね。
だから、辞めたいと思ったら、辞めなくても良い方法を考えると良いでしょう。
真面目に考えることが公務員の美徳ですが、結果として柔軟性を失っているだけかもしれません。
公務員の副業だって、杓子定規で考えれば「やってはいけない」と考えます。
しかし、時代は変わり、公務員の取り巻く環境も変わっています。
公務員の職務専念義務という原則が緩和しつつあります。
その結果、公務員の兼業が緩和される方向で動きつつあります。
頭が固いお役人から柔軟な発想で行動できる公務員が求められていくでしょう。
いずれにしても、公務員を辞めたい!ということだけに囚われて、思考停止にならないように注意が必要です。
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公務員という職業は、斜陽産業であることに代わりありません。
この事実を受け止めて、一人ひとりが自己責任で自分の道を模索する姿勢が必要です。