【2020税制改正】未婚のひとり親にも寡婦控除は必要!適用されない理由は?

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2020年度の税制改正に向けて、各省庁から税制改正要望が出そろいました。

税制は国民の暮らしに直結することはもちろん、省庁の権益にもつながることから、非常に政治的な力が働きやすい領域です。

いくつある税制改正要望の中で、今回のテーマは、未婚のひとり親(シングルマザー)への寡婦控除の適用についてです。

そんな中で、与党自民党の一部には、ひとり親の税軽減は、未婚を助長するというトンデモ意見もあるそうで・・・

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ひとり親に関する税制改正要望の内容は?

ひとり親世帯は、経済的にも苦しくなりやすく、公的な支援が欠かせません。なので、児童扶養手当といった給付型だけでなく、税金を軽減化するといった税制上の優遇措置も欠かせません。

2020年度の税制改正要望の中で、厚生労働省が未婚のひとり親についても、寡婦控除が適用されることを要望しています。

 

未婚のひとり親に対する税制上の支援措置

 

補足①:寡婦控除とは?

寡婦控除とは、夫と死別して「寡婦」に該当する場合、一定の金額を所得から控除(差引く)ことをいいます。

 

なぜ未婚のひとり親に寡婦控除の適用が必要なのか?

理由1 ひとり親は子育て・家事・就業をすべて担っているから

ひとり親は、家庭のことをすべて自分でやる必要があります。

子どもの育児はもちろん、掃除や買い物といった家事全般、そして、生活に必要な就業もしなくてはいけません。

ひとり親は、仕事をしながらワンオペ家事をしないといけないのです。

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理由2 「死別」「離婚」した場合のひとり親は寡婦控除が適用されているから

今回のテーマは、「未婚の」ひとり親の寡婦控除適用です。

一方で、すでに「死別」されて寡婦になった場合と「離婚して」ひとり親となった場合も寡婦控除が適用されているのです。

つまり、日本という国は、なぜか未婚の親には税軽減がされておらず、差別されている状態といえるのです。

 

理由3 未婚のひとり親の数が増えつつあるから

厚生労働省の平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によれば、母子世帯の中で、未婚のひとり親の割合は、昭和63年時点では3.6%だったものが、昭和28年では8.7%に増加しています。

数にして18万世帯の未婚の母がいるということです。

このように母子世帯の中でも、一定のウェートを未婚の母が占めている以上、税軽減の対策は必要だといえます。

 

なぜ未婚のひとり親は寡婦控除が適用されないのか?

理由1 未婚のひとり親に対する世間の偏見

未婚のひとり親について、いまだに偏見を持っている人がいるのも確かです。

特に年配の人は、未婚のひとり親に対して「子供がかわいそう」「親がだらしない」という考えを持っている人もいます

よって、税制上の優遇を与えることに対して、国民からの理解を得られないのではないか、という問題があるのですね。

理由2 実務上の問題,プライバシー侵害の問題

理由1で触れたように、国民の意識で未婚のひとり親に対して偏見を持っている人もいることから、他人に知られたくないという人もいます。

寡婦控除を受けるためには、税務署に申告をする必要がありますが、プライバシーの問題から行政も踏み込めないところがあります。

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理由3 与党自民党の慎重論

最終的に未婚のひとり親に寡婦控除を適用するかどうかは、国会で決められますが、まずは与党の税制調査会で素案が決定されます。

現在の与党は自民党と公明党ですが、両党の間ではかなり温度差があります。

社会福祉に熱心な公明党は、未婚のひとり親に対する寡婦控除適用には積極的ですが、一方の自民党は慎重です。

というのは、自民党は家族制度を重んじる保守派も多く、未婚のひとり親に対する寡婦控除の適用は、未婚を助長するという危惧を抱ている議員もいるからです。

 

【まとめ】2020年税制改正では未婚のひとり親に対する寡婦控除の適用実現を!

今回は、2020年税制改正に先立つ、税制改正要望の一つである、未婚のひとり親の寡婦控除について書きました。

世間には、未婚のひとり親に対する偏見や、そもそも未婚の母親が、自分自身が未婚の母であるということを知られたくないということもあります。

しかし、私は未婚だろうが、死別や離婚の母子世帯と同じく、寡婦控除を適用するべきだと思います

そもそも、自民党の一部にあるような、未婚の母に対する税軽減が、未婚を助長して、結婚制度の根幹を揺るがすといった意見は、トンデモ無いと思います。

経済的に苦しいことが多い母子世帯支援の一環として、未婚のひとり親を差別するような寡婦控除非適用という状態はすぐに改めるべきですね。

 

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