今話題となっている吉本芸人による闇営業問題ですが、いろいろな分野に悪影響が生じています。今や吉本芸人無しに、日本のテレビ番組は成立しないので、その社会的影響力は絶大です。
しかし、日々マスコミなどで「闇営業」というフレーズを見聞きしますが、そもそも、闇営業とは何でしょうか?そして、闇営業と副業の違いについても調べて考えてみました。そこで、本日は公務員にはあまり関係のない、闇営業について書くことにします。
そもそも闇営業とは?
現在、問題となっている吉本芸人の闇営業とは、所属事務所(今回の場合は吉本興業)を通さずに、客前で営業(漫才やコント、歌唱など)を行うことです。
闇営業というと、暴力団や、今回のような振り込め詐欺集団といった反社会的勢力の前で営業するとイメージしていましたが、単に事務所を通さない営業活動のことを言うようです。
今回はマスコミが闇営業と報道していますが、私の認識では、客から直接報酬を受け取るので、「直の営業」という言い方を芸人は使っていたように思います。ただ、今回は報酬を渡した相手が、反社会的勢力だったから闇営業という言葉だったのですね。
闇営業と副業の違いは?
ここで副業公務員としては、闇営業との違いは何か?と考えるわけです。闇営業とは、事務所を通さないで報酬を受け取ることです。つまり、本来ならば事務所が受け取れたはずの報酬を、芸人が独り占めしているから問題ということなんですね。
確かに芸人が自分の芸で生計を立てているので、本来ならば芸人がすべての報酬を独占できるはずですが、事務所もマネジメントやブランディングも請け負っているので、芸人1人だけの実力だけではない部分もあるので、事務所にも当然報酬の一部を受け取る権利があるわけですね。
こっそり収入を得ているという点では、副業も闇営業も一緒なのですが、根本的に異なるのが、副業の収入は、本業に起因しないものが多いということです。
例えば、私自身は公務員で株式投資をしていますが、公務員の業務そのものは、株式投資には役立ちませんし、仮想通貨投資も不動産投資もそうですね。逆に証券会社の従業員は、企業のインサイダー情報を知りえる立場なので、証券会社の従業員は厳しく株式投資は制限されています。
このように考えると、本業に近い内容で行うことを闇営業といって、本業と異なる内容が副業というのではないかと思います。
公務員が可能な闇営業のジャンル
そこで公務員にも闇営業は可能かと考えると、可能ではないかと思います。芸人のように何か話芸ができなり、歌が歌えるエンターテイナーではないのですが、公務員にできることは、その専門知識をプレゼンすることです。
例えば、以下のようなものです。
家庭や企業でもできる防災対策、BCPについて 国の政策に連動した市町村の総合計画について ソーシャルワークに役立つ生活保護制度の解説 |
こういう情報とは、企業や病院、介護施設、教育機関など、特定の人々はその知識を必要としていることが多いです。万人受けはしませんが、必ずその情報を欲しがる人々はいるわけですね。
特に防災情報は、企業はBCPの策定を求められていますし、福祉関連も病院を中心にソーシャルワーカーが行政の持つ福祉情報を欲しています。
このように公務員の持つ情報、専門知識は非常に市場価値が高いと思うわけです。
また専門知識に限らず、これまでの実績をコンテンツ化してもいいです。例えば、全国にはスーパー公務員と呼ばれる方々がいます。彼らは自分の成功体験を講演をすることで講演料を稼いだり、逆に講演料はあえて頂かずに、自分の知名度を高めることで次の商機につなげることに成功しています。
・児童虐待をオーストラリアの先進的手法を取り入れて解消した職員 ・市税滞納を半減させた職員 ・地域の特産物であるバナナのイメージアップに貢献した職員 |
このように専門知識だけでなく、具体的な成功例があれば、それが資産となって自分のコンテンツとなるわけですね。
このような知識や体験談を人事課に黙って講演して、報酬を受け取れば、それこそ、公務員ならではの闇営業といえるでしょう。
将来の闇営業を見据えたキャリアプラン
同期は不純ですが、将来的に誰かに価値のある情報を提供できる人間となるために、公務員としての仕事を頑張るというのは、有効な人生設計だと思います。
公務員なんて、民間では通用しないといわれていましたが、今では、不況が長続きして民間だけではうまくいきません。つまり、これからは「官民連携」が今以上に求められていくことでしょう。
そんな官民連携マーケットに参入することを見据えて、公務員としてのスキルアップを図るというキャリアプランは面白いと思います。