先進医療保障がない?自治労共済が抱える2つの弱点

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入庁からずっとお世話になっている自治労共済ですが、最近解約しようかどうか迷いが生じています。

自治労共済の強みはなんといっても、お得な掛金であり、浮いたお金をこれまでも積立貯金や確定拠出年金などで運用してきました。

しかし、今後さらに投資を加速化するために、保険料を見直そうと考え、他の民間医療保険、生命保険を比較検討しているのですが、調べれば調べるほど、長年お世話になった自治労共済の弱点が明らかになってきたからです。今回はそのような自治労共済の弱点を指摘したいと思います。

 

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自治労共済(セット共済)の中身を確認します。

自治労共済と一口にいっても、様々な種類があり、その中における医療保障、死亡保障の役割を果たすのが「団体生命共済」です。これは、医療保障と死亡保障がセットで保障されていることから、セット共済とも呼ばれます。
このセット共済は、「F型」「H型」「K型」「L型」「M型」「N型」「P型」が種類があり、それぞれ保険料、保険金が異なりますが、内容は同じです。

パンフレット画像は添付していますが、保障内容は以下の通りです。共済金については、H型の場合です。ちなみに、保険料は5300円/月です。

 

(死亡保障/障がい給付)
・死亡/重度障害:1050万円
・不慮の事故・感染症による死亡:2050万円
・交通事故死亡:1000~40万円
・交通災害による障がい:2650万円
・配偶者の死亡:20万円
・子供の死亡:5万円
・親の死亡:1万円
・住宅災害による同居家族の死亡:2万円

 

(不慮の事故)
・入院「障害入院共済金」:4000円/日
・入院を伴う通院:2000円/日
・入院を伴わない通院:2000円/日

 

(交通災害保障)
・入院「障害入院共済金」初日から4日まで:4000円/日
・入院「障害入院共済金」4日から180日まで:16000円/日
・入院を伴う通院:初日から30日まで:8000円/日
・入院を伴う通院:31日から90日まで:6000円/日
・入院を伴わない通院:初日から4日まで:6000円/日
・入院を伴わない通院:5日から30日まで:8000円/日
・入院を伴わない通院:31日から90日まで:6000円/日

 

(病気入院)
・病気入院共済金:180日まで:4000円/日
・成人病入院共済金:5日から360日まで:4000円/日
・退院後病気通院共済金:2000円/日

 

(手術)
・ドナー共済金:10万円
・手術共済金:16・8・4万円

 

(その他)
・傷病障害共済金:50万円
・診断書料補助金:5000円
・住宅災害:省略
・結婚給付:1万円
・退職選別金:18000円

ここで注目すべきは、成人病入院共済金5日から360日まで、毎日支払われるものです。対象となる成人病は、悪性新生物(がん)、糖尿病、心疾患、高血圧心疾患、脳血管疾患という5大成人病です。

これだけの保障がついて、毎月5300円はお得だと思います。が、しかしです。このようにみると、標準的な保障があると思います。保険料や共済金(保険金)は先述の通り、バラバラですが、このようにみると、「ある保障」がないということが気づきませんか??

 

以下では、割安な掛金で魅力な自治労共済の2つの弱点を指摘します。

 

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弱点その1 先進医療保障がない 

先進医療保障とは何かというと、厚労大臣が定める高度で最先端の医療技術をもちいた社会保険が効かない保障です。具体的には、がん治療にかかる医療行為が多く該当しています。

参考リンク
先進医療の各技術の概要|厚生労働省

がんは国民が死亡する原因1位であることから、がん保険と同じく、先進医療を多くの民間保険では、保障されていることが多いのですが、自治労共済はカバーしていません。

先進医療については、大事なことなので繰り返し言いますが、自己負担です。保険診療と併用は可能ですが、先進医療部分については、全額自己負担です。

参考リンク
先進医療の概要について |厚生労働省

ちなみに、全労済は先進医療をカバーしている共済が存在します。同じ全労済グループの自治労共済がカバーしていないのはなぜなのか・・・。

参考リンク
必ず知っておきたい先進医療の治療費について | 共済・保障のことなら全労済

 

弱点その2 がん保障がない

さすがに自治労共済に求めるのは酷ですが、がん保障がありません。ほかの民間保険では、特約という形で設定しているところもあるのですが、自治労共済にはそのようなオプションが一切ありません。

先ほどの三大疾病保障が一時金であったことに対して、がん保障は治療にかかる医療費に対して保険金を支給されるものです。ちなみに、がん保険で一時金、医療費どちらもカバーしているものもあります。

このようにみると、基本的な保障はあるものの、先進医療、三大疾病、がん保障といったものが抜けており、ちょっと遅れていると言わざるを得ません。

民間保険の意義としては、公的保険ではカバーできないところをカバーするところであります。なので、健康保険がきかない先進医療ぐらいはカバーしていてほしいところです。

オプションで用意しておくか、標準で搭載するならば、死亡保障は外してもらいたいところです。(そうなったら、セット共済という言葉自体は消滅してしまいますが・・・)

自治労共済はこれまでお世話になってきましたが、今後は同じ共済でも全労済に変えようか思案中です。それとも、割戻金はないものの、先進医療をカバーする民間保険にいっそのこと切り替えようかなあと。

とはいえ、先進医療はいらない!という人には、自治労共済はおすすめです。公務員の方しか加入できないし、死亡と医療がセットでカバーできるのは、やはりお得ですし、払った保険料がキャッシュバックされる割戻金もあります。

しばらくは自治労共済の組合員を続けていこうと思いますが、ネット上では自治労共済に関する誤った情報が氾濫しているので、近々にでも自治労共済の誤った情報(特にアフィリエイト目的の誤った情報)を正していきたいと思います。

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