知らないと損する公務員の組合費まとめ。使い道は?取り戻せる?

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地方公務員ならば、ほとんどの職員が労働組合に加入していると思います。(公務員は労働組合を組織できないので、正式には、職員団体なのですが、便宜上、労働組合としています。)

 

労働組合の主たる目的は、もちろん、労働者の雇用条件の維持改善ですが、そのために必要となるのが、今回のテーマである組合費です。

 

組合費は、毎月の給与から天引きされていると思いますが、以下のような思いを抱きませんか?

 

 

「地味に数千円が天引きされて組合費高すぎ!」

「毎月の組合費って、いったい何に使われているの??」

 

ごもっともだと思います。毎月自動的に天引きされている組合費が一体、何に使われているのか?それ以上に、毎月数千円、年間に直すと、数万円にもなるので、組合費は地味に負担ですよね。

 

とはいえ、知らないままに自分のお金を取られるなんて、我慢できない!と思いますので、今回はそんな組合費の使い道について説明したいと思います。

 

そのうえで、組合費をできるだけ取り戻す方法を紹介したいと思います。

 

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組合費は基本給の1.5%程度

 

自治体や各自治体の組合(単組)によって異なると思いますが、基本的に毎月の組合費は、俸給支給額(基本給)の1.5%程度です。

 

つまり、基本給が20万円とすれば、その1.5%である3,000円が組合費として天引きされるわけですね。

毎月3,000円とした場合、年間で36,000円となりますので、地味というか、結構痛い金額ですよね。

 

しかも、この組合費は給与天引きであり、自動的に組合に持っていかれるので、あまり痛みを感じにくいという特徴があります。仮に、毎月、組合の専従職員が集金に来たら、おそらく大半の職員は払わないのではないかと思います・・。

 

いずれにしても、この組合費ですが、上限が決まっており、私の役所では4,500円のようです。なお、組合には管理職(課長補佐以上)は加入できないので、係長クラスまでが組合に加入できるわけですね。

 

ここでのまとめ

・組合費は基本給の1.5%であり、上限額は4,500円
・組合に加入する係長までの職員が天引き対象

 

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総会資料でわかる組合費の使い道

 

では、この組合費は何に使われているでしょうか?

それを知る方法は、ずばり、自分の所属する組合の「総会資料を読め」ということです。

毎年1回、組合で定期総会を行い、1年間の組合としての方針を話し合い決められるのですが、その際に配布される総会資料に、組合費の収支が記載されています。

 

その総会資料によれば、組合の収入源は、ほぼの組合費が9割と、残り1割が自治労共済の事業収入となっています。

 

では、その使い道はというと、ほとんど組合専従職員の人件費となっております。

組合には、同じ役所の職員が休職扱いで、組合の専従職員として活動しており、その間は、役所から給与が出ない代わりに、職員の組合費で生計を立てています

人件費は、毎月の基本給はもちろん、社会保険料、役職手当なども含まれます。

 

なので、組合費が減ることは、専従職員の削減につながり、ひいては組合の活動にも影響がでることから、組合加入を高めることは、自分たちの生活にも直結しているわけです。

 

そして、人件費以外には、以下のような支出があります。

・印刷製本費(会議にかかる資料や組合ニュースの印刷費)
・旅費(動員や研修にかかる渡航費)
・積立金
・自治労への協力金

 

この自治労への協力金(上納金)も単組によって異なりますが、割と大きい金額なのではないでしょうか。

(個人的には自治労に多額の組合費が流れているのは、ちょっと納得できないところですが、まあ、いろいろ複雑そうな事情がありそうなので、ここでの言及は避けます。)

 

ここでのまとめ

・組合の収入の9割は組合費、残りは自治労共済の売り上げ
・組合の支出は、専従職員の人件費や印刷費といった事務費
・自治労への上納金もバカにできない金額

 

組合費を取り戻す方法

 

そんな組合費ですが、「ぶっちゃけ払いたくないー」という人もいるでしょう。

 

なので、払わずに済む方法は、ずばり「組合に加入しない」ということです。そもそも、組合に加入するかどうかは、選択の自由ですからね。

 

それに、組合に加入したあと、途中で脱退した人もたくさんいますし、多少は引き止めをするでしょうが、「家庭の事情」とか、適当な理由をつければ、脱退させてくれます。

 

とはいえ、加入が自由という建前ですが、役所によってはなかなか組合の加入を断りにくいという場合もあると思います。

 

そこで、少しでも組合費を取り戻す方法に意識を変えてみてはどうでしょうか。

具体的に組合費を取り戻す方法は、以下の通りです。

 

組合のイベントに参加する

 

ほとんどの組合は同じかもしれませんが、毎年、組合主催の懇親会が開催されます。(私の職場では、総会の後)その懇親会では、ホテルのホール一室を貸し切っての立食パーティーが開催されるのですが、もちろん、飲食費用は無料です。

 

また、他の組合主催のイベントとして、スポーツ大会後の打ち上げや、組合旅行といったレクリエーションなどでは参加費用、飲食費はすべて無料でした。

さらに、ビンゴ大会も組合主催で開催され、豪華景品が当たるもので、私もそのビンゴ大会で、ダイソンの掃除機を当てることができました笑

 

労働組合は、近年、組織率が低下していることから、レクリエーション事業を豊富に企画して、少しでも加入率の維持に努めており、組合費を組合員に還元するような戦略をとっている場合が多いのです。

 

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組合の役員になる

意外と思われるかもしれませんが、一番組合費を取り返す良い方法は、この方法なのです。

「え、組合の役員になったら、いろいろ手間なんじゃないの??」と思うかもしれませんが、その手間に比べて得られるリターンが多いのです。

 

私の組合の場合、役員となることで、毎月行動費として、約6,000円が支給されます。いわば、役員手当みたいなもので、年間72,000円ほどの収入になります

 

仮に組合費を上限額の4500円払っていても、毎月6,000円を受け取れば、その差額分の1,500円はプラスになる計算です。

もちろん、組合によって受け持つ業務は異なりますが、業務に支障が無い範囲で割り振られるので、個人的にはおいしいと感じております。

 

ここでのまとめ

・組合費を払って何も組合活動しないのが一番の損!
・組合費を取り戻す方法は、「組合イベントに参加」「役員になる」

 

労働組合は「使い倒す」方が良い

もし可能ならば、私ならば、毎月の組合費分を株式の積み立て投資をしたいところですが、ぶっちゃけ、それが言えない雰囲気がうちの役所にはあります。。。

 

なので、組合に加入することが、もはや暗黙の了解となっているのですね。

 

そこで、考え方を変えて、積極的に労働組合を活用する、もっと言えば、使い倒すことにマインドを変えました。

 

それに、個人的には労働組合の組合活動を通じて、やっぱり、労働者の権利を守るためには労働組合は必要だと思いますし、実利面以外にも、存在価値はあると思います。

 

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もしも、加入が自由ならば、労働組合に加入するメリットとデメリットを総合的に考えて加入を判断した方がいいです。

 

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また、公務員の労働組合に加入するメリットの一つとしては、割安な自治労共済に加入できることです。この1点だけでも加入する意味はあるかと思います。